風天塾(ワークショップ・セミナー) 

かんながらの道〜ニヒリズムを超えて〜

 <京都>日時:2025年3月29日(土)、3月30日(日) 午後12時半〜午後6時

 場所:かぜたび舎(京都) 京都市西京区嵐山森ノ前町(最寄駅:阪急 松尾大社駅)

<東京>日時:2025年4月19日(日)、4月20日(日) 午後12時半〜午後6時  

 

 場所:かぜたび舎(東京) 東京都日野市高幡不動(最寄駅:京王線 高幡不動駅

 *両日とも、10名限定。(1日で完結)。京都、東京とも、資料代として、おひとり様2,000円をいただきます。 


自然の姿が古代の人々にとってしばしば象徴でありうるのは、自然の存在が生命的なものとして、人と同じ次元のものであるとする考えかたがあったからであろう。

「吹き棄つる氣噴の狭霧」から新しい生命が生まれてくるように、人もまた「おきその風の霧」となって顕ちあらわれることができたのであった。               白川静   

                           (左写真)

「かんながらの道〜日本人の心の成り立ち〜日本の古層Vol.5」  

 2024年10月26日発売。



 地震や台風などの自然災害が多い島国に生きる日本人は、自然に対する謙虚な姿勢を軸として、長い歴史を通じて文化を育んできましたが、今こそ、その文化を根底から見つめ直す時だという思いで、私は、この8年間、ひたすら日本の古層世界に潜り込んできました。 

 万葉仮名で、「かみ」は迦微と表記され、迦は「巡り合う」、微は「かすか」という意味となり、日本人の「かみ」への祈りは、自然界の営みの背後に密かに隠れている何事かに対する「畏れ多さ」を元にした、心の在り方だったと思われます。
 現代文明の中で生きる私たちもまた、自然に対する畏敬の念を完全に失っていない筈で、そこに私たちの心の普遍性があり、その心の働きを見つめ直すことが、今を生きる私たちにとっても、大事なことだと思われます。

 歴史の真実というのは、邪馬台国論争をはじめ、その時の一瞬の出来事の正否を問うことではなく、さまざまな出来事があったにせよ、日本の自然風土、とりわけ定期的に起きる天変地異などを通して、いかにして日本人特有のコスモロジーが整えられてきたかを正しく認識していくことです。
 そのことが、日本とは何か、日本人とは何か、日本文化とは何かに通じる本質であり、現代を生きる我々にも、大きく関わってくる本質でもあるのです。
 今回、制作した「かんながらの道」は、そうした考えにもとずいて作っています。
 かつての歴史教育などが原因で、思い込みによってそうだと思ってしまうことが多くあります。近年の考古学的発見を見るだけでも、そうした思い込みは修正せざるを得ないことが多いのですが、なかなか、それができていません。 
 それ以前の問題として、歴史の情報知識が、歴史好きのウンチクのようになって、今を生きる私たちから遠ざかってしまった状況が憂慮されます。

 

 温故知新というのは、故きを温めて、今を生きるための新たな道理を導き出すことです。東京と京都で毎月交互に行っているワークショップセミナーにおいても、そのことを強く意識したうえで、行いたいと思っています。

ワークシップのお申し込み受付


メモ: * は入力必須項目です