風天塾(ワークショップ・セミナー) 

かんながらの道〜ニヒリズムを超えて〜

 <東京>日時:2025年4月19日(日)、4月20日(日) 午後12時半〜午後6時  

 場所:かぜたび舎(東京) 東京都日野市高幡不動(最寄駅:京王線 高幡不動駅)

<京都>日時:2025年5月31日(土)、6月1日(日) 午後12時半〜午後6時

 場所:かぜたび舎(京都) 京都市西京区嵐山森ノ前町(最寄駅:阪急 松尾大社駅)

 *両日とも、10名限定。(1日で完結)。京都、東京とも、資料代として、おひとり様2,000円をいただきます。 


自然の姿が古代の人々にとってしばしば象徴でありうるのは、自然の存在が生命的なものとして、人と同じ次元のものであるとする考えかたがあったからであろう。

「吹き棄つる氣噴の狭霧」から新しい生命が生まれてくるように、人もまた「おきその風の霧」となって顕ちあらわれることができたのであった。               白川静   

                           (左写真)

「かんながらの道〜日本人の心の成り立ち〜日本の古層Vol.5」  

 2024年10月26日発売。



 定期的に開催しているワークショップでは、大きな全体像を細かく分けて、その個別の部分を一回ごとに履修するといった学校教育のような方法をとらず、フィールドワークを含めて全体像まるごと体感することを重視しています。

 本質への道は、常に大きな全体像を感じ取りながら、部分を、全体像との関係で把握していくことだと思うからです。そのため、一度のワークショップにかける時間と情報量が多すぎるかもしれません。

 しかし、自分の知識量が足りないとか、理解力がついていくかどうかといったことは二の次で、日本の古代に限らず人類史全域に通じる時空に心を遊ばせていただければと思います。

 地震や台風などの自然災害が多い島国に生きる日本人は、自然に対する謙虚な姿勢を軸として、長い歴史を通じて文化を育んできましたが、今こそ、その文化を根底から見つめ直す時だという思いで、私は、この9年間、ひたすら日本の古層世界に潜り込んできました。 

 万葉仮名で、「かみ」は迦微と表記され、迦は「巡り合う」、微は「かすか」という意味となり、日本人の「かみ」への祈りは、自然界の営みの背後に密かに隠れている何事かに対する「畏れ多さ」を元にした、心の在り方だったと思われます。

 現代文明の中で生きる私たちもまた、自然に対する畏敬の念を完全に失っていない筈で、そこに私たちの心の普遍性があり、その心の働きを見つめ直すことが、今を生きる私たちにとっても、大事なことだと思われます。

 歴史の真実というのは、邪馬台国論争をはじめ、その時の一瞬の出来事の正否を問うことではなく、さまざまな出来事があったにせよ、日本の自然風土、とりわけ定期的に起きる天変地異などを通して、いかにして日本人特有のコスモロジーが整えられてきたかを正しく認識していくことです。

 そのことが、日本とは何か、日本人とは何か、日本文化とは何かに通じる本質であり、現代を生きる我々にも、大きく関わってくる本質でもあるのです。

 温故知新というのは、故きを温めて、今を生きるための新たな道理を導き出すことです。そのことを強く意識したうえで、ワークショップを行いたいと思っています。


ワークシップのお申し込み受付


メモ: * は入力必須項目です